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ある休日の過ごし方 [留学]

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久しぶりにブザンソンでの日々について書きます。
ウィーン色に染まりきっていた私はブザンソンでの懐かしい日々に思いを馳せて、
たくさんの出来事を思い出しています。
テストについて勘違いしていたためウィーンに戻ってからずっとフランスの文献と向き合い、
中世音楽のテスト対策に明け暮れていました。
(…まあ、私自身留学生だったので日本語資料の持込可、でしたけどね。)
そういう忙しい日々が終わり、帰国まであと少しとなった時期に、
ドイツ人の友人と一緒に休日を過ごしました。
彼女と私はとても仲良しで、色々と授業の相談にのってもらっていました。
今はそんなに連絡がとれていないけれど、またメールしようかなと思っています。

そんな彼女と過ごした、2010年5月初旬のある休日を振り返っていきます。

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私は一度も来たことがなかった「La gare d'eau」というところに来ました。
l'eau(水)という単語がつくほどなので水のある美しい公園、といった感じの場所でしょうか。
wikipediaでちらっと調べてみたら(もちろんフランス版)、
ブザンソン中心部のセクターというような紹介でした。(少し引用しておきますね。)

La Gare d'eau est un secteur du centre ville de Besançon. La Gare d'eau désigne un secteur ayant été jadis un port de marchandise puis de plaisance, aujourd'hui constitué d'un vaste espace vert longeant le Doubs bien que le bassin ayant servi de halte nautique existe encore. Les bisontins désignent également par extension l'avenue de la Gare d'eau et plus généralement les quais nord-est jusqu'au secteur de Rivotte comme faisant partie de se secteur.

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本当に美しい場所で、まさにのんびりと本を読むには最適なところと言えるのではないでしょうか。
もっと以前から足を運んでいればよかったと後悔をしました。
一応、この場所の近くに12月にお世話になった警察があるので、
この付近を歩いたことはありますけどね。
あのときは雪の寒さで脳内が麻痺し散策まで頭が回りませんでした。とほほ。

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木々と水(川)だけでなく、馬もいます。
きっと芝生を耕すため?…と当時は考えていましたが、昔の日本ではないからありえないか(苦笑)。
未だに馬がいた理由がよく分かりません。

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当時の日記にはこのように書いていました。
「"eau"という名前がつけられている通り、水の美しさに感動できるところだった。自然の雄大さを感じられる世界だった。"magnifique"という言葉が何度も口からもれた。それほどのものだったのだ。(後略)」
(日本語が下手くそ、と思いつつ、そのまま載せる私も私…(苦笑)。)

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時間というものを忘れられる空間があるとしたら、まさにこういうところなんだろうな…
と思いながら、ドイツ人友人と散策しました。

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少し奥のほうに行ってみましょうか。

※実はこの写真が「La gare d'eau」で撮影した風景の中で1番のお気に入りだったりする。
本当に夢であふれる未来の扉を象徴するかのような写真になったと思う。大満足。

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たくさんの木々が川沿いに並んでいて、春が到来したことを改めて実感しました。
「春ってやっぱり素敵…!」と、私が好きな季節が春であるということを再確認しましたね。
春夏秋冬それぞれに魅力はあるとはいえ、私は春がいいと思います。うふふ。

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辺りを見回すと、また違った風景を楽しめちゃいます!

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友人とのお喋りで1番興味深かったのは「外国語教育のあり方」。
彼女がドイツでフランス語教員を目指しているのもあって、
ブザンソンでの日々を思い返してみての外国語を学ぶ意義や方法、目的…等、
私に色々と語ってくれました。

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「ただ文法ができる」、「ただ翻訳ができる」…というのは本来の外国語教育ではなく、
1番大切なのは「外国語を学ぶ上でその言語を理解できるか否か」ということ。
当たり前といわれればそれまでですが、当たり前のことがなかなかできないんだなあ…。

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留学中の私は改めて自分という存在を理解できたのではないかなあと思っています。
何にも知らない土地にやってきて周りとやっていくなかで、
ずっとアイデンティティーという言葉を考えてきました。
そして、私はどこか内にこもるタイプといいますか、
できるだけコミュニケーションをとらないでやっていける方法を模索する人間であることが
よく分かりました。だから、外国語の勉強でも文法の方に走りがち。
そしたら、文法が出来てもオーラルが全然という状況が出てきてしまいます。
そういうのは「外国語を理解している」と全くいえないわけなんですよね。その逆もしかり。。。

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彼女の色々と話した結果、外国語を理解することは、
「文法においてもオーラルにおいてもその言語でいかに表現できるか」ということと
イコールでつながっているんだろうなという結論であり、
その表現を自分で獲得していくことが本来の外国語教育のあるべき姿なんだろうなあと
2人で納得していました。

…今から考えると当然!と思える意見ではあるけれど。
でも、考えることが大切、意見を他の国の人と交換し合うことが重要…と思うことにします(苦笑)。

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そんな意見の交換会を水鳥は「何やってんの?」と思いながら見ていたらしく、
ちょっと恥ずかしくなりました(笑)。
でも、水鳥の優雅な姿は素敵だなあと思わずうっとりしてしまいました。

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この川沿いを歩き、この風景を見たら思ったことは、
「わあ、トトロに出てくる木にそっくり!」という日本人らしい考えです。
いかにもトトロが出てきそうに見えませんか?

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奥に見えるのがCitadelle(シタデル)と呼ばれるーいわゆる城塞です。
ブザンソンはガリア・ローマ時代から重要な役割を果たしており、軍事的場所でもあったそうです。
…というような話はシタデル訪問記のときにぐだぐだと書いていくことにします。
ブザンソンを代表する観光名所で日々多くの旅行客が訪れるそうです。

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さて、「La Gare d'eau」を出てからも散策は続きます。

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DOUB川(ドゥー川)に沿って歩くのは今回が初めて。
凄く気持ちよくて、暖かい時期にはドゥー川沿いを歩くのが1番だなあと思いました。

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そして、散策の後にはスウィーツ!今回も(?)Brioche Doreeでいただきました。
バニラ風味の紅茶と一緒に、このストロベリータルトを食べました。
凄く美味しかったですね、フランスのお菓子は最高だと実感しました。

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では、今日はここまでにします。
ブザンソンでのゆったりライフの記事はいかがでしたか?
次回はブザンソン散策について書いていければと思います。

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Roseblanche

この時になって初めて、気持ちに余裕が出来てきたのかもしれないね。
それまでは異国で暮らす緊張感とか、必死でこなす授業、テストなどで、周りの景色も目に入らなかった。
留学も終わりに近づいた頃だからこそ、心安らかに歩けたのでしょう。
ドイツの彼女とは一番気があったって、言ってたね。
また連絡してみたら?
by Roseblanche (2011-08-18 06:27) 

Inatimy

9か月間というのは、あっという間ですものね。 
もう少し長い期間いられたら、しかも授業とテストも気にせずに・・・
そしたら、また違った街の顔が見えたかも。
by Inatimy (2011-08-19 20:29) 

marine

xml_xslさん、nice!をありがとうございます。

>Roseさん
また彼女に連絡してみるよ。
…確かにあのときだからよかったというところはあるかもしれないねー!
一度行くことができただけでもよかったかなあと思ってるよ。

>Inatimyさん
そうですね、留学というのはやることがありすぎて、
ゆっくりとフランスを楽しめていなかったかもしれません。
今度フランスに行くときはもっとのんびりと街並みを見て回りたいなあと思います。
by marine (2011-08-21 15:40) 

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