SSブログ

波乱万丈の旅<ウィーン編>その15 [ウィーン]

mini-CIMG2845.jpg

皆様、こんばんは。
もう6月も終わりですね。このような時期に4月16日分の旅行記が終えられそうで、
私としては「ナイスタイミング!」という気持ちです(笑)。
17日でウィーン旅行も終わりを迎えますので、精一杯頑張ります。
(ウィーン旅行記のあとは再びオルレアン&パリの旅行記となります…)
(留学記のフィナーレはまだまだ先です。)

では…ウィーンでの日々も振り返っていきましょう。

mini-CIMG2838.jpg

こちらは「フォルクス庭園」です。
ブルク劇場のお隣にある庭園で、今まで見てきた庭園や公園とはまた違った感じのところでした。
ちょっとお上品な雰囲気が漂う庭園でしたね。
ちなみに1枚目の写真もフォルクス庭園で撮影した写真です。

mini-CIMG2840.jpg

こちらの庭園にある像はフランツ=ヨーゼフの妻、エリザベート皇后のものです。
スイスのアナーキストの手によって亡くなられた美貌の皇后その人です。
エリザベート像の周りはまさに先ほどの写真を見れば分かるとおり、
「白」が特徴的な空間となっておりました。エリザベートといえば、あの白いドレス。
だからこそ白い場所に彼女がいるのかな?と思ったりも。

mini-CIMG2849.jpg

エリザベート皇后の像の場所を離れると、芝生が広がっている緑の空間に出ます。
花々も咲いていて、落ち着いた憩いの場となっていました。
ここには観光客がほぼいなくて、ウィーン在住の人々ばかり訪れていましたね。
そこまで観光客にとってマイナーな場所なのかな?と思いつつ、
観光客の騒々しさから離れられる空間がところどころにあるところがウィーンの魅力かなと考えています。
パリに何度も行っているせいか、このようなほっと一息つく場所もあるところがウィーンの良さかな、
と感じます。そんなウィーンが好きだなと再確認した私なのでありました!

mini-CIMG2857.jpg

こちらもフォルクス庭園での1ショット。
どういう意味がこめられているのかよく分かりませんが、ギリシャにありそうなオブジェだと思いました。

mini-CIMG2874.jpg

フォルクス庭園から離れ、石畳の道を私はてくてくと歩いていきます。

mini-CIMG2880.jpg

この像はシラーさんです。…ゲーテ像のすぐそばにあります。
ドイツの詩人や劇作家として有名な人で、
ベートーヴェン交響曲第9番「合唱つき」の原詩で多くの人に知られているかと。
彼の詩は美しいドイツ語として今でも賞賛されているそうです。
確かに日本でも万葉集など素晴らしい日本語だと考えられている作品がいくつもありますよね。

mini-CIMG2896.jpg

再びアルベルティーナ美術館あたりをうろうろ。
ちょっと観光案内所に行ってパンフレットを色々と見たりもしました。
観光案内所では舞台のチケットもとってくれるそうでお勧めスポットかもしれませんね。
でも、私は事前にチケットをとっておきたいかな?と思ったりも。
次回ウィーンを訪れるときはミュージカルも鑑賞したいものです!

mini-CIMG2914.jpg

ケルントナー通りを歩いていると、銅像のようで人間があえてやってみせる像を見かけました。
昔々、バレエの研修でカンヌへ行っていたとき、カンヌ映画祭が行われる劇場の前でも
スターウォーズの登場人物の像のように扮装して金か銀を体中に塗りたくって立っている人も
いたなあとついつい思い出してしまいました。

mini-CIMG2921.jpg

写真をバンバン撮っていたら「金をくれ」という感じで手を出されたときは思わず逃げました。
ちょっと非常識だったと今更少し後悔しています。
しかし、あのときは貧乏学生だったんだと思って肯定的にとらえるようにしています(笑)。

mini-CIMG2923.jpg

ウィーン観光のラストはやはり「シュテファン大聖堂」でしょう!
…本当に素敵な場所なので、心が洗われるような気持ちになるのです。

mini-CIMG2928.jpg

ここで、ウィーン観光は終わりです。
その後、私がお世話になったペンションに行き、置かせてもらっていた荷物をとりにいくと、
空港バスのバス停に向かいました。

mini-CIMG2992.jpg

そのときに見かけた広告がこちら、ミュージカル『Dance of Vampire』です。
日本でも人気の作品で、私も大好きです。
私の滞在中は上演されなかったので観られませんでした~これが私の心残りかな?
先ほども書きましたが、再びウィーンに行くことがあったら絶対ミュージカルを観ようと思います!

mini-CIMG2998.jpg

今回私が乗った空港バスは赤色。
空港バスは各航空会社のものが利用されているんですよね。
この赤いバスはどこの会社だったんでしょうね?…ああ、忘れてしまいました!

mini-CIMG3009.jpg

バスの中では私が行きたくても今回時間の都合で見られなかったものも見られました。
(あえて「アリさん引越しマーク」のようなトラックについては話に触れず…(笑)。)

minimini-CIMG3009.jpg

建築家フンデルトヴァッサーの建物群を見られたのです!
こちらは最も有名な建物ではないでしょうか?
モダンなデザインが特徴のフンデルトヴァッサーの建物をバスの窓から見られたのは嬉しかったです。
私はこういう斬新なデザインのものも好きなので、心から喜びました。

mini-CIMG3019.jpg

さて、この旅行を混乱に陥れた場所を再び訪れました、私。
ウィーン国際空港はハブ空港なんですよね!最近日本でも「ハブ空港」という言葉をよく聞きますが、
実際のハブ空港に行ったのは初めてでした。(ま、行きもこの空港で降りたわけですが。)

mini-CIMG3020.jpg

空港にいる人々の混乱はさらに凄いことになっていました。
しかも、私が翌朝乗るはずだったフライトもキャンセルになっていますし。
エールフランスの窓口が閉まる直前になって翌日午後のフライトに変更してもらいましたが、
人々の疲れ果てた顔を見ると「明日も飛行機に乗れないかもな」と思いました。
そのときに色々な人達と知り合いました。
イースターのヴァカンスをバンコクで過ごした英語圏の3人組さん。
本当に親切で向こうから見ればアジア系にしか思っていない私にも優しく接してくれました。
オーストリア航空を利用した人々は無料でホテルに泊まれるらしく、
翌朝鉄道で帰ることが決まっていた彼らはホテルに向かうとき、私のことを凄く励ましてくださいました。
(エールフランスはそういう優しい気遣いは一切無し!…さすがフランス人だと思いました。)
日本人ツアー客にもお会いしました。彼らはオペラを親しむという目的のツアーに参加しているらしく、
ベルリンまでウィーンから飛行機で行く予定だった様子。
私がウィーン国立バレエの舞台を観た前日、国立歌劇場ではオペラ『夢遊病の女』を上演したのですが、
そのときの話をたくさんしてくださいました。芸術は人の心の癒しにもなりました。

ふらふらーと空港のチェックインの場所に行ってみると、スタッフが誰1人いませんでした。
各航空会社の窓口(チケットカウンター)にはスタッフも利用客も大勢いるので、
その「対比」が今の状況が生み出したものなんだという実感が沸々とわいてきました。

霧の中を途方もなく歩いているような気持ちになっていた私は
いつフランスに帰れるかわからない状況が苦しく、泣きそうになりました。
私のように1人旅行の人々の姿はビジネスマン以外に滅多におらず、
私以外いなかったんじゃないかと思うほどです。
しかも英語が分からないしフランス語も「まあまあ」というレベルだし…と思うと余計に。
「乗り越えられない壁はない」「朝を迎えない夜はない」といったありきたりな言葉を
何度も心の中で繰り返していましたね。
もう成人していたとはいえ、「途方にくれる」という言葉がふさわしい姿で空港内をうろうろしていました。

そのときに空港内のコンセント差込口にパソコンのコンセントをつなげて、
家族とスカイプをしている男性を発見しました。
いけないこととは分かっていますが、私もその方法を使って母と連絡をとることにしました。
今回のアイスランドの火山トラブルについては母に話していたので、
結構情報収集してくれていたんでしょうね。
「飛行機で近日中に帰ることができないかも」と一言呟いたら、
「鉄道なら大丈夫!」と励ましてもらいました。

mini-CIMG3027.jpg

そこから空港内の観光案内所で鉄道のチケットを買える駅(ウィーン西駅)を聞いて、
急いで23時には閉まるらしい鉄道のチケットカウンターに向かいました。(既に21時半ぐらい?)
急いでいたので仕方なくCATという空港とウィーン・ミッテ駅を往復する電車に乗って行きました。
ウィーン・ミッテ駅からウィーン西駅まで徒歩で行ける距離だったのですが、
ウィーン・ミッテ駅が工事中だったのもあり遠回りせざるをえず、走って(ウィーン)西駅まで向かいました。

国際鉄道のチケットカウンターに着いたとき、
既に飛行機に乗るのを諦めて鉄道で行くことを決めた人々がいっぱいで長蛇の列になっていました。
翌日には鉄道に乗れるように、と思っていた私もその列に加わりました。
しかし23時半になっても私は列の真ん中。
しかもその頃、チケットカウンターを閉めるモードが出てきて、翌朝までここでお泊りか、と思いました。
ところがウィーンの人々もゲルマン民族ゆえなのか、日本人と同じ気質の持ち主なのか、
「順番を待っている人々のために!」と24時を過ぎてもずっと働いてくださっていました。
おかげで、私も翌朝のストラスブール行きの汽車チケットを購入することが出来ました。
私が(自由席だとはいえ)汽車で帰れることができるのは本当に運がいいことなんだな、と
自分の強運に感謝しました。
このときにウィーンの人々をさらに好きになりました。
外国に住むならパリかウィーンにしよ!…と思ってしまうほどウィーンのことも大好きになりました。
私のようにアイスランドの火山で困っている人々に優しい手を差し伸べてくださった
ウィーンの人々には心から感謝しています。

「さてこれからどうしようか」と思ったときにふと思い出しました。
確か鉄道のチケットを買うとき、スーツケースを空港に預けたな、と。
しかも夜は出してもらえない人の手によって保管されているところだったな、と。
でも、翌朝6時40分出発の汽車に乗るんだったよな、と。
このときの私は冷や汗が出ていましたね。
その頃(24時半ごろ)どの電車も止まっていたし、始発では到底空港との往復は無理。
そのことに気づいた私はタクシーで往復することを決意しました。
CATを使うことすら「お金の無駄遣いをしちゃった…」と思っていた私にしては大胆な行動です。
でも、おかげで25時ごろにはウィーン国際空港に戻りました。

mini-CIMG3028.jpg

さすがに夜の空港に寝泊りする人はそんなに多くはなかったです。
束の間の休息といった雰囲気が漂っていて、やわらかい空気を感じました。
でも、疲れが寝ている人々の顔に現れていて、今の状況の過酷さを実感しました。

そんななか、私は再び空港の電気を借りてパソコンを使って母に連絡を取りました。
無事汽車に帰れることになったことに喜んでもらえて、
私は本当に多くの人々に支えてもらっているんだなと感激しました。

mini-CIMG3031.jpg

そして、17日の朝5時30分から開くはずの荷物預かり所は
3時ごろからその付近をうろうろとしていた私を見かねてか(苦笑)、
5時20分ごろに出勤し預かり所に入ろうとした若い男性に
「申し訳ないんですけど、すぐにスーツケースをいただけませんか?」とお願いすると、
5時25分ごろには荷物をいただけました。2日分の預かり料金も支払いました(苦笑)。

その後走ってタクシー乗り場に行き、
(預かり所からタクシー乗り場まで急いでいくときのシュミレーションを脳内で既に完成させていました)
タクシー運転手の人に「Until 6:00 Wienbahnhof (ウィーン西駅) hurry up ! Quickly!」という紙を見せ、
(自分の英語(ドイツ語)の発音に自信がなかったので…)
笑って「Quicklyね!」と行った運転手さんに頑張ってもらいました。

mini-CIMG3034.jpg

無事5時35分までには到着できたので(着くのがすごく早かったの!)、
汽車に乗れることが決まるまで昨日からほぼ食べなかったためおなかが空いていた私は
売店のようなところであれこれ食料を買うことも出来ました。

mini-CIMG3035.jpg

私が滞在中に上演されていたミュージカルの広告も発見!思わず撮影しました。
この広告の近くに国際鉄道のチケットカウンターがありました。

mini-CIMG3037.jpg

今日はこれで失礼させていただきます。
次回から13時間の鉄道旅行について書いていきます。お楽しみに。

ではでは。
nice!(2)  コメント(2) 

nice! 2

コメント 2

Roseblanche

読んでいて涙が出たよ。
大変だったね。
無事帰ってくれて、本当にありがとう。
by Roseblanche (2011-06-27 00:11) 

marine

ほんまにウィーン旅行を忘れられないものにした出来事の1つだよ。
めちゃいい経験になったけど、もう体験したくないな(苦笑)。
ほんまに感謝してるよ~色々ありがとね。
by marine (2011-06-27 00:16) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。