波乱万丈の旅<ウィーン編>その11 [ウィーン]
今日で4月15日分の旅日記を無事終えられそうです。
…というより、「何が何でも終わらせる!」というムリヤリ感が強いかもしれません。
でも、いいのです。4月15日のことをブザンソンで書くということが大事なのです。
というのも、「波乱万丈の旅」は今日をもってしばらくお休みとさせてもらうためです。
(次回はウィーン国立歌劇場で観た公演について書きますが。)
帰国してから再開しますので、それまで楽しみにしてくださると嬉しいです。よろしくお願いします!
では、今日も書いていきましょう!
カールスプラッツから歩いていったのは「ケルントナー通り」です。
前日もここを散歩していたのですが、ちょっと見ておきたかったところがあったためです。
まずはこちら。…ザッハトルテ発祥の地「ザッハー」です。
その隣には「ホテルザッハー」がありますけれども、人はみな「ザッハー」に行きます。
何が何でもオリジナルのザッハトルテを食べたいからでしょうね。
だから、遠くから見たところ、店内は人がたくさんいるため、なかなか落ち着けない様子でした。
私はのんびりとした環境でザッハトルテをいただきたかったので、
「デメルで食べて正解だったなあ」と思いました。
オリジナルより味、味より環境…で店を選ぶタイプかも(笑)?
そのザッハーの向い側にどーんと建っているのは「スターバックス・コーヒー」。
私は日本ではスタバ中毒に陥りやすいタイプなのですが、
やはり日本語が通じないところですと、なかなかスタバとはいえ店内に入ろうとは思いませんね。
(なぜスタバ中毒になったかといいますと、スタバが私にとって良い勉強スペースだったからです。)
こちらはこの通りを歩いているときに見つけました。「MANGO」という名前のブランドのようです。
…とはいえ、この名前を知ったときにすぐに食べ物を連想してしまった私。
私という人間も「花より団子」ならぬ「衣服より食料」の人間なのかもしれません(苦笑)。
その店のウィンドーにはこのようなかわいらしいファッションを着こなすマネキンが!
私もこういう服を着たいなあと思い、じっとじっとマネキンを眺めていました。
でも私は「森ガール」の道を歩む!…と昨年決めたばかり。
ダイエットに成功してからこのような分野にチャレンジしようと思ったのでした。
他の店で見つけたかわいらしいウィンドーです。
なんだか民族衣装っぽいなあと思ったのですが、
オーストリアの民族衣装がどういうものか分からないので「ふむふむ」と眺めていました。
こういうファッションが似合うのはヨーロッパの女の子ならではかなあ?と思います。
かわいいものや私の目をキラキラと輝かせるものを見ながら、
「ザッハー」の次に探していた場所はこのような素敵な建物の近くにありました。
それは「シューベルト未完成作曲の家」という場所があります。
このように何気ないところにこっそりと音楽家に関するプレートが飾られているのは
ウィーンだからこそなんだろうなあと思います。また、このようなプレートを探すのは楽しい(笑)!
シューベルトは私の好きな作曲家の1人で、彼の「アヴェ・マリア」と「魔王」が特に好きですね。
そんな彼に関するプレートを今回発見することができて非常に嬉しかったです。
そんな私が次に見かけたのは「ドンナーの泉」。
コインを投げる人々を見かけましたが、
この泉にもコインを投げかけたらいい逸話でもあるのでしょうか?
私は後の幸せよりも今ある財布の温かさの方が大事だったのでコインを泉に投げる!ということは
しませんでした(笑)。(そうではなく、実際はどうして投げるのかが分からなかったからです。)
ねえねえ、ドンナーさん。どうして人はあなたにコインを投げるのですか?
…そのようにドンナーさんに尋ねても答えは返ってくることはありませんでした。
その泉の近くには「ノルトゼー」という海鮮料理を売っているお店があります。
私の持っていた旧市街専用ガイドブックにこのお店の名前が出てきましたし、
ウィーンの皆様がこの店の料理を買っていくので…きっと美味しい海鮮をいただけると思います!
でも、今回私はスルー。というのも、この旅行もできるだけ節約していこうと決めていたためです。
そして、そんなノルトゼーさんの数軒隣には「シュテッフル」というファッションビルがありました。
私の素晴らしい旧市街ガイドブックさんによりますと、ここが「モーツァルト終焉の地」なんだそうです。
モーツァルトはここでレクイエムを作曲していたのかなあ?と考えながら、
私はこのファッションビルを眺めていました。
また、モーツァルトさんが自分の死んだ場所がファッションビルに変わっていることを知ったら、
どのような感想を持たれるのだろう?という変な想像までしてしまいました。
そのようにモーツァルトさんについてあれこれと考えていたら私の目の前にCDショップが現れました。
そして、私は迷うことなく、そのCDショップの店内へ入っていったのでした。
というのも、私はウィーンミュージカルが大好きで、
もし今回の滞在中「ダンス・オブ・ヴァンパイア」が上演されていたのならば、
ぜひ観に行こう!と決めていたのですが…そのときは「~~NEW YORK」というミュージカルしか
公演していなかったので鑑賞を諦めたのです。
でも私の目の前にこのようなミュージカルに関するショーウィンドーが現れたのなら、
そのショップに入っていくしかないでしょう(笑)!
そのショップでは勿論ミュージカルコーナーの前にいました。
また、目を皿のようにして、何か良いCDはないか?と探していました。
そして『ルドルフ』と『ダンス・オブ・ヴァンパイア』のCDに惹かれてしまったため、
どちらかのCDを買うことにしました。
でも、この2つから選ぶのがこれまた大変で結局安かった方のCDにしました。
…そのCDとは何か?
この答え合わせはあとでしましょうか(笑)。
そして、私がやってきたのは「ウィーン国立歌劇場」です。
…この日はここでのバレエ鑑賞でフィナーレを迎える、ということにしていたのですが、
開場する1時間15分前ぐらいに着いてしまいました。
というわけで、この歌劇場周辺をうろうろとしていたところ、「アルカディア」というお店を発見しました。
このショップも私の大事なガイドブックさまに記載されていたところだったので、
すぐに中を覗くことに決めました。
やはり歌劇場にある店なのもあって音楽に関する商品がほとんどでした。
本当にクラシック音楽の好きな人ならここで1時間以上過ごせるのではないでしょうか?
私も勿論ここで何時間でも過ごせるような興奮した気持ちになりましたけど、
「あれほしい、これほしい」という欲望に負けたくなくて、今回は15分で店を後にしました(苦笑)。
でも、クラシック音楽界で活躍されている方々の写真やサインを拝見することができて
非常に嬉しかったです。やはり、このショップだからこそのものなんでしょうね。
…お店の方々に対して「飾ってくださってありがとう!」という感謝の気持ちでいっぱいになりました。
「アルカディア」さんを出てからはのんびりと歌劇場のエントランス前で開場を待っていました。
勿論、読書をしながら、です。このときは確か『吾輩は猫である』を読んでいたような気がします。
そのときにモーツァルトなどのコンサートを宣伝したりそのチケットを販売したりしている人々を
見かけました。やはり彼らは赤や紺のマントを羽織っていました。
コンサートの開場がもうすぐ!というときでもここで宣伝する精神に乾杯、と言いたくなりました。
今回は私も「見ないかーい?」という感じで3度声をかけられました。
1人目の人はセールスマンちっくだけれどもしつこくない男性で、
2人目の人はセールスしつつも「日本人好きだよ」ということをアピールしていた優しい男性で、
3人目の人はセールスマンのような強引さをもっていて非常に怖かった男性でした。
やはり2人目の男性はウィーンらしい陽気さとゲルマンらしい真面目さを併せ持つ人で、
私が1番いいな!と思うチケット販売人でしたね。
彼と話したことでウィーンの人々のことが凄く好きになりました。
やはりウィーンにもダフ屋らしき人がいるのだなあという驚きもこの待ち時間中に感じました。
パリオペラ座で2人ぐらい見かけていたのですけれど、
ウィーンでそのような人がいないとどこか信じていた私には衝撃的でした。
まあ、日本でもダフ屋と呼ばれる人たちが存在するので、彼らは世界各国に必ずいるのでしょうね。
そして、歌劇場内に入れたのは開演1時間前でしょうか。
これはパリオペラ座と同じですね。(ーこのように思えるのもパリオペラ座通いをしているから(笑)?)
中に入ってみると、ここもハプスブルク家の薫りを感じさせる夢の世界が広がっていました。
少し散歩をしてウィーン国立歌劇場を探検!
やはり初めて訪れる地だからこそのワクワク感というものがありますね。
パリオペラ座(ガルニエ)とは違った美しさがありますね。
ウィーンならではの夢へのいざないーそのようなものを感じます。
本当にパリでもウィーンでも素晴らしいオペラ座で舞台を鑑賞できる私は幸せ者です。
何がパリオペラ座と違うのかーそれは「絵画」にあり!と思うのですが、いかがでしょう?
ガルニエ(パリオペラ座)はホール内にシャガールの<夢の花束>ぐらいでしか
絵画を堪能できないイメージがあるのです。それは間違っていますか?
(その分、彫刻がたくさん!…美しい彫刻がどんなに小さくて細かいところでも見つけられます。)
他方、歌劇場はホールの至るところに絵を発見できるのです。
これがガルニエと歌劇場の違いなのではないでしょうか?
…そして、両方とも観客を夢の世界に連れて行くところが共通点ではないかと。
この歌劇場は3ヶ所にロビーのようなバーのような場所があります。
その中でも私が1番好きだったのはこちらです。
…うーむ、私はもしかしたら新古典主義(古典主義)と呼ばれるものが好きなのかもしれません。
今までそう思ったことが一度もないのですが。
こちらはモダンなロビーですね。
シャンデリアもどこかしら現代の薫りを感じさせます。
きっと「マンハッタンの怪人(『オペラ座の怪人』の続編として誰かが書いた作品)」にシャンデリアが
もし出てきたのならば…まさにこのような感じなのではないか、と1人であれこれと想像していました。
まあ、想像するのは私だからこそ、であり、
真面目な人であれば、このようなシャンデリアでそこまで考えることはないでしょう。
…うーん、やはり私は変人なのかしらん?まあ、変人でもいいんだけど(笑)。
こちらは東京の劇場でも見られそうな雰囲気のロビーですね。
何か透明感を感じさせ、それがかえってつまらないというか…私の想像力が反応しませんね。
日本のホールはここのロビーをどこも真似しているんじゃないかなあと思いました。
もし全国のホールがここのロビーをモデルにして作られたのなら、それはそれで、とても面白いですが。
というより、そうあってほしいなあと願ってしまう自分がいます(笑)。
さて、そろそろ歌劇場内の探検をするのをやめて客席に向かうことにしましょう。
今回は旅行する1ヶ月ぐらい前にチケットを購入したので、
ちょうどいい席はなく…私の手に入れた席は結構高いところにありました。
(ちょっと高所恐怖症でもある私はそのときドキドキしていましたね。)
私の席はこの階にあるそうです!
…ちゃんとチケットにもあれこれと書いてあります。
とはいっても、私はすぐにこの階であると判断できたわけではないのです。
1つの上の階に行ってそこにいた係員に「ここで合っていますか?」と尋ねると、
「いいえ、1つ下の階ですよ~~」と教えられたのです。
…このときにようやく席の見方を少し理解できたような気持ちになりました。
そして、私の席のある階に入ってすぐのところにいた係員さんからプログラムを購入しました。
なんとウィーン国立歌劇場バレエのプログラムは3euros!
パリオペラ座でいつも12eurosのプログラムを購入していた私としては驚きの価格でした。
だから嬉しくて、終演後にもう1冊購入したら、そのときは3.50eurosでした。。。
まあ、いいのです。12eurosに比べるとこのプログラムは安い!ということに違いないので。
また、その係員さんに命令されて(「預けなさい」と言われたのです、本当に!)、
クロークで荷物を預けてきました。勿論貴重品などは自分の手元に残しておきましたよ。
このチケットがクロークに預けた荷物を受け取るときに必要になります。
こういう紙が使い捨てなのかそうでないのかが気になる私…
でも、終演後のクローク担当者がチケットを大切に扱っていなかったように思われたので、
きっと使い捨てなんでしょう。ちょっと勿体無いような気もします。
さて、私の客席から見た舞台はこのような感じでした。
…はい、舞台がぜんぜん見えません(涙)。
ですから上演中ずっと立ったり座ったりしながら見ていました。
(私の後ろは立見席だったし、途中でその立見席の人たちがどこかに移動していなくなったし…)
また、席はこのような感じです。
席の前にあるパネルはオペラ上演時に歌詞を表示するためのもので、
今回はバレエの公演でしたからそのパネルの出番はありませんでした。(ちょっと使ってみたかった!)
客席の全体はこのような感じです。
パリオペラ座(ガルニエ)をずっと見てきた私は「なんて近代的なの!」と思いました。
おしゃれなデザインですよね、しかも「舞台の見やすさ」もきちんと考えられたもののように思えます。
(ガルニエさんは結構見にくい!という席が多いように思われます…。)
ちなみにシャンデリアはこんな感じです。とてもシンプルです、これぞ「シンプル・イズ・ザ・ベスト」です!
ちょっと華やかさに欠けるように思えますが、これがウィーンならではのシャンデリアなんでしょう。
私がきっとガルニエの美しいシャンデリアを見すぎているからそのように考えてしまったんだと思います。
この日に観た公演は明日書いていくことにしましょう。
22時すぎに公演が終わり、そのまままっすぐペンションへ戻りました。
そして、明日パリに戻るということでインターネットをしながら荷造りをしていました。
そんなときにこのようなメールが届きました。
「Madame, Monsieur,
Nous vous informons que le vol AF1739 du 16/04 VIENNA PARIS est annulé.
Nous vous remercions de votre compréhension. 」
…つまり、アイスランドの火山噴火によって私が乗るフライトがキャンセルになったのでした。
そして、このときまでアイスランドという地域で火山が噴火しているというニュースを
全く知りませんでした。そうなのです、全てが「寝耳に水」でした。
そんな気持ちで迎えた4月16日からの旅日記を楽しみにしていてくださいね!
さて、ここで私が買ったものを紹介しましょう。
上記の方で書いていた私がたくさん悩んで決めたCDは『ダンス・オブ・ヴァンパイア』でした。
この作品はロマン・ポランスキー監督の『吸血鬼』を舞台化したものです。
(彼自身もこのミュージカルに関わっています。)
たまたま観た作品ではありましたが、私の好きなミュージカルの1つとなりました。
ですので、このCDを購入することができて本当に良かったなあと思います。
(勿論『ルドルフ』も欲しかったCDではありましたが。)
ではでは…今日はこのへんで!
2010-05-12 00:00
nice!(3)
コメント(6)
ウィーンを存分に堪能されたようで、良かったですね!
僕も訪れたけれど、ここまでじっくり見なかったかも知れません。
モーツァルト終焉の地がファッションビルとは驚きでした。
ザッハーは「オリジナル」のところへ帰国する日の早朝行った想い出があります。
まだすいてました。甘いものが好きなわけでもないけれど、名残惜しくてつい…。
by りんこう (2010-05-12 00:25)
そうですね、プラーターなど他にも回りたいなあと思うところがいくつもありましたが、
私にはこのような旅が1番良かったのだと思っています。
翌日の16日も実は結構急ぎ足で観光しているので…5月下旬を期待してください(笑)。
私もモーツァルト終焉の地がファッションビルであるとは思ってもいませんでした。
ですから最初立派なところにあるとそのビルの前をうろうろとしていたのですが、
よく地図を眺めると「SHOP」という文字があるのを確認し、そこだと分かったのでした。
りんこうさんは「ザッハー」にいらっしゃったんですよね。
やはり「ザッハー」は開店してすぐの頃に行くというのが1番いいと思います。
午後から夕方にかけてはとても混んでいてとてもとてもザッハトルテを楽しめるとは言い難かったです。
りんこうさんは甘いものがそこまでお好きではないのでしょうか?
フランスにも美味しくて甘いケーキがたくさんありますので、
次回フランスに旅行された際はいくつかケーキも食べてくださいね!
by marine (2010-05-12 01:54)
雨の中、がんばって歩いたんだなあ…あの「うさぎ」も一緒だったとは思うけどね。
国立歌劇場の中も、存分に見せてくれてありがとう♪
絵画が沢山飾られているんだ…壁の色が黄緑色っぽい?
ガルニエよりも色彩が落ち着いているように見える。
それにホール内の天井も!
シャガールの絵とあのシャンデリアが豪華すぎるのかな?(でもあれ大好き☆)
また、バレエの話、楽しみにしてるね。
by Roseblanche (2010-05-12 12:51)
雨の中一生懸命歩きましたよん。
雨のウィーンもなかなかいいもんなんだなあと思ったり。素敵なお散歩でしたわ。
国立歌劇場はやはりガルニエに比べると落ち着いているね。
客席もベージュが基調となっているよ!ちょっと写真では黄緑に見えちゃうね^^;
やはり、ガルニエで見る風景が当たり前となっていた私にとっては
「非常にシンプル!」と思ってしまいましたわ。
バレエの感想もがんばって書いていきまーす!楽しみにしていてね。
by marine (2010-05-12 13:29)
やっぱり、「ヴァンパイア」でしたか!!
ウィーン、ものすごくいいですね♪
歌劇場の中もとっても素敵です。近代的な部分がうまく組み込まれているように思いました。
このあとにまた波乱万丈になるんですね(涙)
でも結末(ちゃんと無事に帰ってこられた)を知っているので、安心して読みますね!
by ももちゃんのママ (2010-05-13 06:56)
やはり「ヴァンパイア」にしました。
暑い夏にはちょうどぴったりなCDですし音楽がいいのでついつい買ってしまいました。
ウィーンはとても素敵な場所でした。
特に旧市街はオススメです~~~非常に美しいところです。
歌劇場の中も近代的でこれまた素敵ですよね~私も「綺麗だなあ」と何度も思いました。
波乱万丈の旅はこれから!なので臨場感を持ってお伝えできればと思います!
by marine (2010-05-13 12:40)